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2017.06.15 Thursday | - | - | -
「青少年インターネットWG」の傍聴
  総務省の「青少年インターネットWG」(主査・堀部政男・一橋大学名誉教授)の第一回会合が21日、総務省内で開かれました。この「WG」は、「利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会」第7回会合で設置が決まったものです。「青少年インターネット環境整備法」(通称、青少年ネット規制法)が成立後3年が経ち見直しが検討されておいるため、青少年(18歳未満)のインターネットをとりまく環境を分析し、さらなるトリック身の在り方を考えるといったものです。

 青少年ネット規制法では、次のものを「青少年有害情報」としています。

 一  犯罪若しくは刑罰法令に触れる行為を直接的かつ明示的に請け負い、仲介し、若しくは誘引し、又は自殺を直接的かつ明示的に誘引する情報
二  人の性行為又は性器等のわいせつな描写その他の著しく性欲を興奮させ又は刺激する情報
三  殺人、処刑、虐待等の場面の陰惨な描写その他の著しく残虐な内容の情報

 また、青少年が携帯電話を契約する際は、原則、フィルタリングサービスを受けなければならないが、保護者の同意があれば、解除できることになっています。フィルタリングをしている場合、「青少年有害情報」へのアクセスが遮断されることになっています。

 しかし、青少年のインターネットを取り巻く環境について、さらなる規制をしようと都道府県では独自に条例を制定したりしています。たとえば、広島市が独自にフィルタリング関する基準を設けた条例(2008年7月1日施行)や、原則として小中学生に携帯電話を持たせないようにする石川県の条例(2010年1月1日施行)、フィルタリングの解除理由を提出しなければならない兵庫県の条例(2009年7月1日施行)、兵庫県条例に「事業者に、理由書の提出がない場合の役務提供を禁止」を加えた埼玉県条例(2010年10月施行)などがあります。東京や神奈川でも、条例改正の検討がなされています。

 青少年ネット規制法では、附則第3条で、法施行3年後に見直し規定があります。青少年のインターネットを取り巻く環境の変化を踏まえた上で、検討することになっているのが、この「WG」ということになります。 

 「WG」を傍聴した感想としては、前半は、これまでと変わらない議論の枠組みだなと、正直、思いました。「これだけの危険がある!」というのは、特に新たなものが加わっていないし、また、その「危険」が、青少年のインターネット利用の中でどのくらいあるのか。さらに、その「危険」と「インターネット」は因果関係なのか、相関関係なのかもはっきりとしたデータは出ていませんでした。

 もちろん、危険はできるだけ少なくしたほうがいいのは当然です。そのため、PTAを代表する構成員が言うように「100%近く安全を担保してほしい」との願いは誰もが感じるものです。その意味では、事業者や行政ができるだけ、利用環境を整備する必要があります。しかし、安全が担保できないからといって、100%規制するべきではないでしょう。

 そこには交通ルールと似たようなことがあります。子どもが自転車に乗るようになるには、もちろん危険がありますが、行動範囲が広がるなどの便利さもあります。自転車に乗ろうとするとき、最初から自転車に乗れる子どもはいないことでしょう。だからこそ、保護者らが手で支えながら、子ども自身がバランスを取ることを覚えていくのです。そして、補助輪をつけながら、1人で自転車に乗ります。そしてやがて補助輪なしで乗れるようになっていきます。インターネットの利用も似ていませんか?

 また、「安全」を強調しすぎては何もできません。通学路には交通事故や誘拐の危険はありますし、学校内でもけがの危険はあります。学校内でできた友人との間でいじめがおきる可能性もなくはないです。しかし、そうした危険があるからといって、通学させないわけではないし、体育をさせないわけでもありません。いじめがあるかもしれないからといって学校に行かせないわけでもありません。つまり、生きることは常に、程度の大小はあれ、危険を伴っているのです。

 できる範囲で大人たちは、子どもを見守りますが、24時間ずっと側にいる時期は限られています。少なくとも小学校に上がる段階では、1人になる時間は誰にもやってきます。危険はあるのは知りつつも、子どもを社会的に自立させることを考えているのではないでしょうか。

 後半のほうで、石戸奈々子さん(NPO法人CANVAS副理事長)が、

 「子どもたちの可能性をつぶさないでほしい。もちろん、ネットを発端にした事件の問題を考えるにも大切です。しかし、ネットは子どもの視野を広げますし、成長させるものです。コミュニケーションの仕方も学んでいます。事件とネットの関係が言われていますが、それが因果関係なのでしょうか。局所的に見ないでほしい」

 と発言をしました。こうした意見が出てくるということは、この「WG」も捨てたもんではないと思うどころか、単なる規制の提言にならない可能性を期待できると思いました。

 次回は10月15日(金)14:00〜16:00



 *生きづらさ、自殺、自傷、依存、ネットトラブル、ネットコミュニケーションに関する相談・取材協力は、ここ


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2010.09.22 Wednesday | ネット | comments(0) | trackbacks(0)
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