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2017.06.15 Thursday | - | - | -
個人の幸せとコミュニティの幸せは対立する?
 増田俊樹監督作品「おやすみアンモナイト」の試写会に行ってきました。

   

 「素人の乱」といえば、高円寺や阿佐ヶ谷にあるリサイクルショップです。その経営者は、松本哉さん。彼が、この作品のモデルです。知っている人もいるでしょうが、簡単に言えば、仲間たちとともに「祭り」を仕掛け、学生時代は「法制の貧乏っくささを守る会」を作って、学費値上げやキャンパスの再開発などに反対した。卒業した後は、「貧乏人大反乱集団」を結成する。

  私が彼を知ったのは、2003年12月の「クリスマス紛糾集会」でした。07年には杉並区議会議員選挙に出馬するなど、祭りと政に目を向けてているような、ある種の「革命児」でもある。

  彼をモデルとした主人公「小日向登」が、学生時代の仲間たちと語り合い、世の中の不平/不満を議論したり、ときにはちゃかしたりしながら、世の中で楽しいことを探し続ける。そんな彼に集まってくる仲間たちの存在。ただ、そこに、本気で革命を夢見る「椎葉智」も混ざり込んでいる。時には信頼し合っているが、東京という生温さを毛嫌いするノスタルジーを感じさせる登場人物も出てくる(「世界革命」を夢見る人物か)。 

 これをみて思ったのは、「個人の幸せ」と「コミュニティの幸せ」との関係でした。恋愛で充実して、コミュニティを抜け出すといったシーンもある。また、目の前の生活が大切か、それとも世界の幸せが大切なのといった問いかけも混ざり込んでいる。

  最近、「社会学にできること」(西研/菅野仁著、ちくまプリマー新書)を読みました。  西さんはかつて「社会問題」と「自分のやりたいこと」の二つに切り裂かれた、と述べています(p18)。また、菅野さんも、「社会のことは考えなくてよい、自分と自分の身の回りの関係のことだけが本当に考えるべき問題なのだ」と考えたことはあるといいます(p26)。

  特に、西さんは80年代、「消費社会的な快楽主義には違和感があったんですが、やはり左翼の党派性や倫理主義に対する違和感を強く感じ始めていた」(p25)といいます。私の大学時代は、80年代後半から90年代前半ですが、私も似たようなことを考えていました。

 そんな悩みが描かれているように感じしました。

 ちなみに、同書では、社会学について、

 1)社会学は、一人ひとりの「幸福のデザイン」に役立つ
 2)社会学は、「社会への配慮の知的技術」として役立つ

 と結論づけています。


 

 そして、もう一つの物語の主人公「竹田成子」は、父親が行方不明となり、母親とともに協力しながら、入院した祖母を支えながら、生活していく。劇団に入り、女優を目指す竹田は、家計が苦しいために、新聞の勧誘員のみならず、六本木でのクラブで働き始める。

  新人のいじめのシーンは、迫力が満点だった。私もキャバクラなどの水商売でいじめられる人たちの話を聞いたことがある。ストーリーとしてはリアルだし、その“先輩たち”が、新人/竹田をいじめるときの表情もリアリティーがある。

  キャバクラなどに行くと、気に入った嬢がいたりするが、なぜかいつも母子家庭だったりする。母子家庭の底力といったものになぜか惹かれている自分がそこにいる。そして、この竹田も、実質的な母子家庭の娘で、共通点を見いだせる。そうした設定がなんとも言えない。

  ただ、他の主人公も、2人の主人公並みの設定だ。この映画は、誰を主人公にして観るかによって、世界が変わって見えるだろうと思った。その意味で、観るたびに、感想も変わるるのだろう、と思った。

   

  写真は、竹田役の疋田紗也さん。 
2009.12.18 Friday | 映画 | comments(0) | trackbacks(0)
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