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2017.06.15 Thursday | - | - | -
「週刊誌のこれからを考えるシンポジウム」
  「週刊誌のこれからを考えるシンポジウム」が15日、上智大学でありました。

 第1部は「なぜ週刊誌は凋落したのか」。登壇者は田原総一郎氏(ジャーナリスト)、佐野眞一氏(ノンフィクション作家)、田島泰彦氏(上智大学教授)。

 田原氏 「かつては新聞やテレビができないものが週刊誌の役割だった。最近では、ほとんどそうしたものが載らなくなった。気力もない。このままいくと、怪しげなものを書くしかなくなる。やることは一杯ある。度胸がない」



 佐野氏 「度胸がない。加えて愛情がない。週刊新潮の朝日新聞阪神支局襲撃事件の虚報があったときに批判すると、『佐野の本は売るな』と上層部が言っていたそうだ。情けない。愛情があるからこそ、批判した。私憤ではない。今の状況は編集者の劣化が招いた。読者が置いてけぼり。読者をバカにしたらしっぺ返しがくる。週刊誌は経営者のものでも編集者のものではない。社会のものだ」




 田島氏 「90年代以降、表現規制が出てきた。訴える対象もメディアではなく個人がターゲットになってきた。オリコンをめぐる訴訟が一例だ。情報源自体も狙われている。『僕パパ事件』がそうだ。報道する前に押さえる発想がある。損害賠償の高額化の流れもある。社長の経営責任まで問われるようにもなってきた。これまでの限度を超える流れだ」



 
 第2部は、「編集長は発言する!『週刊誌ジャーナリズムが死なない』」。山口氏(『週刊朝日』編集長)、加藤氏(『週刊現代』前編集長)、海老原氏(『週刊ポスト』元編集長)、木俣氏(『週刊文春』元編集長)、渡部氏(『週刊SPA!』編集長)、青木氏(『フラッシュ』編集長)、大野氏(『週刊大衆』編集長)、佐藤氏(『週刊アサヒ芸能』元編集長)、山田氏(『サンデー毎日』編集長)、北村氏(『週刊金曜日』編集長)、樋口氏(『週刊プレイボーイ』編集長)。



 加藤氏 「(相撲八百長裁判の)一審で、会社をやめようと思った。でも、この記事によって、相撲は面白くなった。公益性の高いテーマだった」

 山口氏 「週刊誌は2つの大きな教委がある。一つは規制と訴訟。もう一つはお金がない。訴えられることを前提に取材するようにスタッフには言っている。
 かつて、記事に文句があると直接言ってきた。そして新たな関係性ができあがった。最近では、内容証明がくるのはまだいい。いきなり訴状がくるケースが多い。名誉回復のため、というよりも黙らせるための訴訟。以前は、反論記事、反論インタビューだったんです。でも、名誉毀損をビジネスにしている人たちがいるんです。
 信頼性のある情報はお金を出して飼ってほしい。でも、週刊誌は面白くないから買わないんだよね?」

 佐藤氏 「私たちは、名誉毀損の中でも、公益性の立証が難しい分野をやっている(会場笑い)。
 部数減によってお金がない。思い切ったことができない。中身がさびしいことになることもある。週刊誌のひとつの使命は世間を騒がすこと」

 青木氏 「5年ぶりにフラッシュに戻った。そのときと取材の手法が大きく変わっている。
 刑事で取り調べを受けたことが2度ある。訴えられたのは社長だけだったが・・・。
 ケータイでAVが見られる時代のエロを考えなければいけない。
 ネットは脅威です。スクープをしても発売日には2chに載っている」

 木俣氏 「文春はかつて出版差し止めがあった。田中眞紀子の娘のスキャンダルの記事だった。このとき、長嶋一茂の記事を書いた週刊新潮も出版差し止めの争いがあった が認められなかった。田中家や長嶋家というのは、何を書いてもクレームをしてこなかったから、こうした争いが起きるのは時代の象徴だったのだろう。

 週刊新潮の、朝日新聞阪神支局襲撃事件の犯人へのインタビューは誤報だったが、文春も似たような経験をした。坂本弁護士拉致事件の犯人を名乗っ てきた人物がいた。当時、事件を取材していた江川昭子さんにも確認してもらって、信憑性が高かった。でも、疑いが出てきて、ぎりぎりで辞めた。

 メディアは、新潮の虚報を攻撃しあっても意味がない。するべきことは、事件の犯人は誰なのか?ということ。:

 海老原氏 「週刊誌は売ってナンボ。ヌードで売って、スクープを読んでもらう。どうやって売るしか考えていない。

 スクープは読者が決める。

 フリーの人たちが作ってきたのが雑誌ジャーナリズムだ」

 樋口氏 「事実関係を争うような箇所ではないとことを指摘してくることもある。

 雑誌は読者のもの、ということを考えないと行けない。

 佐高信さんが新入社員向けの講演で、「フェアプレイは早すぎる」と。「大きな的の前では、フェアプレイでは勝てない」と述べていた」

 北村氏 「新聞のビジネスモデルは終わっている。新聞が読まれなくなったというが、もともと読んでないんですよ。雑誌はひまつぶしだったが、これも終わっている。ネットとケータイがあれば十分。
 では、雑誌はジャーナリズム性は劣化しているのか?
 編集者はもっと楽しんでやってほしい」

 大野氏 「これが正しいというものはもっていない。なんのために?雑誌の文化の多様性が好き。ネットは憎しみが多い。憎しみは分かりやすい。」

 渡部氏 「ここ1〜2年はどこでも部数が落ちている。広告費も減収。SPA!では07年は11置くだったが、08年は7億5000万円になった。広告の費用対効果がほんとうなのか?ということがばれてしまった。目指すのは広告のないメディアで、なるべく販売を増やすということになる。年40冊は書籍化している」
2009.05.20 Wednesday | 社会 | comments(0) | -
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