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2017.06.15 Thursday | - | - | -
【メモ】光合生成物の中で活きる「記憶」
  いつも送られてくる、NTTのモバイル研究所の「Mobile Society Review 未来心理」No14のテーマは「可能性としての記憶」だ。 ネットワーク論や社会学、社会心理学がメインの雑誌だが、今回もほとんどがその分野の論文が載っている。しかし、今回は、建築や文学、生物学などの分野も 載っている。

 その中で、この雑誌のテイストとしては最も異質なものと思ったのが、「光合生成物の中で活きる『記憶』」だ。執筆したのは、三室守・京都大学大学院人間・環境学研究所教授だ。

 あまり、生物学の論文を読んだことがないが興味をひくことがいくつか・・・・。おそらく、生物学を基本に学んでいる人は、当たり前の知識なのだろうけど。そういえば、私の母方の祖父も理科の教師。うちには生物学の文献がたくさんあったのだが、ほとんど読んでいない。

 「水分解の本質的な目的は、二酸化炭素を還元し、糖を作る還元力の源となる電子を引き抜くことであり、酸素を発生させることではない。酸素はあ くまでも副産物にすぎない。しかし、その副産物としての酸素をエネルギーをエネルギーを得るために使う酸素呼吸型生物が繁殖し、細胞の大型化と多細胞化を 経て、最終的にヒトが誕生した。ヒトはシアノバクテリアの「おこぼれ」で誕生したわけである」

 なるほど。植物的な環境の変化の結果、偶然、動物が産まれた、って解釈でいいんですかね?

 「生物の基本的な戦略は「死なないこと」であり、「より良く生きる」ことではない。生命を持続させるためにこそ、多くの遺伝子が保持されているのである」

 これはよく言われることですかね。「より良く生きる」というのは、人間が作り出した文化でしょうし、理性でもあるのでしょうね。

 図解でも興味があることが指摘されています。「核とミトコンドリアを持つ原始真核細胞にシアノバクテリアが共生し、核による遺伝子の収奪や破棄の過程を経て、植物細胞が完成した。その後、大型化、多細胞化、陸上への進出を経て、我々が目にする植物が誕生した」。

 宿主内に細胞内共生をする、って発想が面白いですね。こんな進化の過程について、少なくとも高校時代に教えてほしかった。そうすれば、もっと生物学への興味が出たかもしれない。

 「「進化」は遺伝子の内容の変化によって、次世代以降に起こる。ただし、その方向性はランダムである。だから、環境が一定であれば、余分な遺伝 子を保持する必要がなくなるために、不要な遺伝子を捨てて単純なかたちに姿を変える生物も当然存在する。進化とは、時間の経緯に伴う遺伝子の変化、記憶内 容の変化のことであって、変化の方向性とは無関係である。複雑化も、単純化も、ともに進化なのである」

 宇宙人のイメージ図が、単純化しているのは、そのせいでしょうか。進化の結果、余分な肉体を消し去って、その時代に必要な部分だけを発達させた、というものが、宇宙人のイメージなんでしょうかね。

 「生物は遺伝子の変異によって劣悪な環境条件でも生き延びることができた場合、その原因となった遺伝子を保持することが多い。このことはすなわ ち、生物は過去に遭遇した事象には対処できるが、将来起こるかもしれない新しい環境条件のために準備することはできないことを意味している」

 将来の予防はできない。過去に起きたことや小さな変化などには対応できるのでしょうが、将来起こりうることには対処しきれない。

 生物学を論じている文章なのですが、ネットワークの社会も暗示しているような気がする。ネットワークもより単純化と複雑化を繰り返しているよう な感じですよね。そして予期できない不安のために、規制が入ってくる。そして、ネットワークを進化させない。進化させなければ、リスクには対応しやすくな る。
2009.01.04 Sunday | 書評 | comments(0) | -
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