「何にもすがる必要はない。」 by「鋼の錬金術師」のエド
 「鋼の錬金術師」の第3話「邪教の街」のラストシーンが、なかなかいい台詞だった。

 賢者の石を使って、錬金術を強化し、狂信的な信者をつくり、死を恐れない軍隊を作り上げようとしていた男コーネロが、錬金術師のエリック兄弟に負ける。賢者の石を取り返そうとするが、偽物と分かる。

 女の子・ロゼがエリック兄弟に向かって銃を向けた。

 ロゼ 「賢者の石を返して」

 兄エドワード・エリック 「言っただろ。とんだパチモンだった、って」

 ロゼ 「嘘よ。独り占めしようとしてるんでしょ。あなたたちの体を元通りにするために。それにあなたちのお母さんも・・・」

 *亡くなった母親の笑顔を見たいと思ったエリック兄弟は、錬金術で生き返らせようとした。しかし、人のかたちをしていなかった。と同時に、錬金 術は等価交換。兄のエドワードは左足を失った。さらに、弟のアルフォンスは体を失ったものの、エドワードが右手を差し出し、鎧に魂を閉じ込めることで生き ることが出来た。そのことをアルフォンスはロゼに話していた。でも、ロゼは祈れば、死者が生き返ると信じていた。だからこそ、「(エリック兄弟にはできな くても)コーネロ様ならできる!」と思い込んでいた。

 エドワード 「言っただろう。死んだ人は生き返らないって」

 ロゼ 「じゃあ、私はどうすればいいの。祈れば、生き返るって言ったのよ!きょうから私は何にすがって生きていけばいいの」

 ロゼは泣き崩れ、立っていられなくなる。そこを錬金術師の兄弟2人が立ち去る。

 エドワード 「何にもすがる必要はない。足があるんだから、立って歩け」

 このラストで、泣き崩れたロゼに近寄ったエリック兄弟。そのとき、ロゼの横を通り過ぎるだけだった。私は、兄弟の一方がロゼ抱き、そして立ち上がらせ、慰めるのかと思っていた。しかし、エドワードが「何もすがる必要はない」と言っただけだった。

 子ども向けマンガとしては厳しい試練を与えているな、って思った。たしかに、「何もすがる必要はない」と言わせるためには、エリック兄弟は、そ の横を通り過ぎるのが一番良い。そこで、手を差し伸べたら、台詞の意味がなくなり、ロゼはエリック兄弟にすがってしまいかねない。

 何もすがる必要はない、ひとりで立って歩け。厳しい言葉だ。これって、いろんなことに当てはまる。子ども向けアニメにもかかわらず、作者の視点はすごいな、と。

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2009.04.20 Monday | アニメ | comments(0) | -

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