“DV冤罪も…”我が子に会えない父親たちの苦しみ

DV認定はされずも、親権は母親に

人口動態統計によると、日本では、年間20万件以上、つまり夫婦の3組に1組が離婚している。人口1000人あたりの離婚率は1.77(2016年)だ。そんな中、子どもと会えない親たちがいる。先日も、別居中の夫婦が、9歳の長女の親権をめぐって争った裁判の判決があった。千葉家裁松戸支部(庄司芳男裁判官)は2016年3月、長女と別居しながらも、「年間100日、母親が子どもと面会できるようにする」と提案する父親に親権を認めていた。しかし、17年1月26日、東京高裁(菊池洋一裁判長)は、子どもと同居する母親を親権者とする判決を下した。傍聴席には、自らも子どもと会えない時期があったノンフィクション作家の西牟田靖さんが座っていた。『わが子に会えない 離婚後に漂流する父親たち』(PHP研究所)を上梓したばかりだ。

東京高裁での親権争いは、母親に親権を認めた結果になった。判決によると、母親は10年に長女を連れて実家に帰った。別居する父親は何度か長女と面会していたが、夫婦関係が悪化するにつれて、面会交流が難しくなっていた。この裁判では、「年間100日」という、欧米では標準的な面会交流の日数を提案している父親に親権を認める千葉家裁の判決を東京高裁がどう判断するのかが焦点だった。

いわゆる、フレンドリー・ペアレント・ルール(友好的親条項)というものがある。離婚後に子どもの親権を決める際、別居の親と子どもの面会交流に協力的か、別居の親を子どもに肯定的に伝えることができるか、など親権者として適正かどうかを判断する。千葉家裁はこのルールにそった内容だった。しかし、日本でこのルールを適用したのは異例だったと言える。

一方、東京高裁は継続性の原則を重視し、長女と同居する母親に親権を認めた。つまり、生活環境が安定していれば、現状維持となる。異例だった千葉家裁判決とは違い、これまでの判例通りの判断をした。別居時に、一方が子どもを連れて出ていくことを“連れ去り”と言われることがあるが、継続性の原則は、どんな形であれ、一緒に住んでいる親を親権者として認めるものだ。

私は判決言い渡しを傍聴していたが、西牟田さんも傍聴席にいた。その後、夫と妻それぞれの会見が司法記者クラブであったが、2人とも会見に参加した。母親に親権を認めた点に「結局、継続性の原則が勝つのか...」と思ったようだ。また、夫側の会見では、妻側が“夫はドメスティック・バイオレンス(DV)の加害者”と主張し、それを前提に署名活動が行われていた点に、弁護団は憤慨していた。裁判では証拠がなく、DVは認定されなかった。

『わが子に会えない』でも、妻側にDVを主張されて、警察に逮捕されるケースまで描かれている。西牟田さんはDV冤罪について「人はそれなりの正義を持っている。強固であるほど意見や立場の異なる人たちに関する許容度は減るのではないか」と感想を持ったようだ。

この裁判では、夫側が判決を不服として上告した。最高裁が受理すれば、裁判は続く。私としては、夫婦の関係崩壊は仕方がないとしても、実際に子どもへの危険がない限り、親子ができるだけ自由に面会できる権利や環境整備をしてほしい、と願うばかりだ。

普通の生活をしている常識人でも”被害”に遭う

西牟田さんが、離婚後に子どもに会えない父親をテーマに執筆しようと思ったのは当事者だったためだ。離婚後、子どもと会えない時期があった。当事者の団体を知人を通じて知り、交流会に出かけ、問題意識を持つようになった。

「交流会に参加する以前は必死だった。家族の崩壊を食い止めないといけないと思っていたし、こうなったのは自分が悪いからだ、と責めることもあった。精神的に参っていたので、門を叩いた」

子どもに会えない苦しみは自分だけなのか。そう思っていると、同じく苦しんでいる人がいるとわかった。知人の報道ディレクターがFacebookで書き込んでいたからだ。彼の話を取材し、雑誌に掲載しようと思ったが、その矢先、彼は自殺した。理由は単純なものではないだろうが、

「家族のことが一番の問題だった、と聞いた。それで余計に深刻な問題なんだ」

と思った。

『わが子に会えない』では、18人の当事者が出てくる。夫婦の関係が崩壊する理由もさまざま。浮気によるもの、妻の精神的な不安定さ、結婚に反対していた義父母のよるが妻子を囲い込み、妻からのDV、宗教が原因となるもの......。インタビュー集のため、どのパターンをどう解決するといった手立ては書かれていない。また、父親が言っていることが事実かどうかわからない。一方的ではあっても、会えない辛さを訴える当事者が目に前にいることはたしかだ。

西牟田さんは現在、子どもとの面会ができている。しかし、会えるようになるうまで離婚してから1年3ヶ月がかかった。今年も2回、元妻と子どもと3人で会うことができている。自身も同じ苦しみをしたという意味で、取材や執筆は辛くなったのだろうか。

「僕自身が当事者だが、裁判も調停もしてないので、どのケースにも似ていない。ただ、『僕の見た「大日本帝国」』(KADOKAWA)、『誰も国境を知らない』(朝日新聞出版)などの歴史ノンフィクションでは、右でも左でもなく、中立というのが売りで、途中でエクスキューズを入れていた。しかし、今回は、彼らの声を薄めずに、そのまま書くようにした。そうじゃないと、(突然子どもと会えなくなる)“災害”のようなものに遭っていることが伝わらない」

今回は、子どもに会えない父親側に立った本だが、どんな点に気をつけて書いたのか。

「バックグラウンドがバラバラな、あらゆる男の人が“被害”に遭っていることをわかってもらうために、人となりも紹介した。父親が暴力をしているのでは?と見られがち。しかし、いかに普通の生活をしている常識人であることを踏まえつつ、“連れ去り”被害を書くことにした。そのため、地下鉄サリン事件の被害者のインタビューをまとめた、村上春樹の『アンダーグラウンド』(講談社)や、原発事故被災者の声を丹念に聞き取った、スベトラーナ・アレクシエービッチの『チェルノブイリの祈り』(岩波書店)を意識した。もちろん、嘘をついているかどうかはわからない。しかし、それを含めて伝えようと。今回はイタコになろうと思った」

親子断絶防止法は共同親権の足がかりになるか?

この問題をどう解決すべきだろうか。

「別れた後の処理が、ベルトコンベアのように機械的になっている。司法が関わると、なおさら大変だ。欧米では、100日面会が相場だ。諸外国のように、共同親権が認められればいい。現状では、『共同親権を実現せよ』と、声高に言っている政治家はいないが、前段階として、親子断絶防止法の制定を願っている」

親子断切防止法案は、子どもには両親の愛情が必要という前提に立ち、夫婦が離婚をしても、頻繁かつ継続的な親子交流ができ、また子どもを同意なく連れ去ることを禁止するものだ。そして、共同親権も導入すべき、と付帯決議で提案もする予定になっている。

「親子断絶防止法は共同親権への足がかりになればいい。もちろん、夫が“連れ去る”というケースも知っている。そのため、別れるのは手順が必要です。現状では義務ではないため、制度化するべき」

ただ、慎重な意見も多く、具体的な政治日程には上がっていない。DVは証拠に基づく、とされているが、証拠を保全する余裕がない場合もある。妻への暴力がある場合は、子どもへの暴力の可能性も高い。これを禁止されると、子どもを守れない。一方で、加害行為がないのに、DV冤罪を主張される場合がある。『わが子に会えない』では逮捕されたケースも掲載されている。議論が成熟はしていない。

もちろん、“連れ去り”をするのは母親だけではない。

「父親が“連れ去る”というというケースも取材したことがある。ただ、今回、父親に絞ったのは、親権は母親が優先されている現状があり、それを顕在化したかった。それに、自分が男で共感がしやすかったから」

最後に一言。

「結婚したときと子どもが生まれたときでは状況が変化する。結婚は、相手の常識とこちらの常識とのすり合わせ。子どもが生まれればなおさらだ。取り上げた人に対して感情移入はしている。僕の場合は、トラブルにあっても、別れても、復縁の目がなくても、家族だと思っている。ただ、この本を読むと、結婚に希望を見出す人が減るのかもしれない。でも、こういう問題がなくならないといけない」

 

 

 

 

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2017.02.08 Wednesday | 社会 | comments(0) | trackbacks(0)
違法な痴漢捜査を苦に自殺?控訴審で続く遺族の戦い

痴漢の嫌疑は晴れるも警察は告知せず

 

2009年12月、大学職員の原田信助さん(当時25)が東西線早稲田駅で電車にはねられ、亡くなった。自殺したとみられている。要因になったとみられているのは、この前夜に行われていた新宿署での捜査だった。遺族である母親の尚美さんは捜査に違法性があったとして東京都を相手に損害賠償を求めている。現在は控訴審の審理中だ。一審の東京地裁では原告側は敗訴した。東京高裁での控訴審(大段亨裁判長)では改めて、尚美さんは捜査の違法性を主張している。

 

 一審判決によると、09年12月10日午後11時前後、JR新宿駅構内の階段付近を歩行中、信助さんは、対抗してきた女性に「お腹を触った」と告げられ、同行していた友人らともみあいになった。信助さんは110番通報したが、その最中に新宿駅の駅員が臨場した、ことになっている。

 

 その後、信助さんと、痴漢を訴えた女性らは新宿署に連行された。信助さんは喧嘩、つまり相互暴行事件の当事者として、新宿署に連行されていると思い込んでいた。しかし、取り調べ中、痴漢(東京都迷惑防止条例違反)の容疑がかかっていると知らされる。

信助さんらは一旦、新宿駅西口交番に行くことになるが、この段階から、信助さんは所持していたICレコーダーで録音することになる。その内容は、この訴訟を支援する会のホームページ内の「ICレコーダーの録音内容」( http://harada1210.blogspot.jp/p/ic.html )に記載されている。

 

 任意同行の際、痴漢容疑について警察官は信助さんに告知してない。東京地裁では「暴行と痴漢事件が関連しているため、信助さんに対して痴漢事件被疑者として取り調べる旨を明示せず、暴行事件の被害者として任意同行に応じるように説得したとしても社会通念上相当」とし、違法性を認めなかった。

 

 110番通報の際に警視庁の通信司令センターが記録する「110番通報メモ」では【処理てん末状況】として、痴漢の犯人と信助さんの「服装が別であることが判明」として、以下のように書かれている。

 

結論:痴漢容疑で本署同行としたが、痴漢の事実が無く相互暴行として後日地域課呼び出しとした。
状況:当事者甲が痴漢をしたとして、当事者乙が丙、丁に依頼し甲を取り押さえたが、本署生安課で事情聴取した結果、乙が現認した被疑者の服装と甲の服装が別であることが判明。聴取の結果甲、丙、丁がもみ合いになった際、お互いに暴行の事実があることから、相互暴行として後日地域課呼び出しとした。

 

この時、後日呼び出しの確約として、以下の内容で署名している。

 

 <本日、私は暴行を受けたことで新宿警察署で話をしましたが、この事で警察署から呼び出しがあれば、随時お伺いします。>

 

 しかし、信助さんを釈放するとき、被害者が目撃した人物と服装が違っていたことなどを告知していない。そのため、信助さんは痴漢の疑いをかけられていると認識しながら、新宿署を後にする。そして、母校の最寄駅・東西線早稲田駅で降り、ホームから落ちて亡くなったのだ。

 

 原告側は、嫌疑が晴れた旨を告知すべきだとしていたが、東京地裁は判決で、公訴権は検察官があり、警察官が嫌疑が晴れたことの告知義務はないとして、この点も違法性がないとした。


証言と整合性がとれないメモの内容

 

原告側は控訴審で改めて捜査の違法性を主張している。その一つが、すでに明らかになっている「メモ」だ。この「メモ」の、いくつかの点について、被告の東京都側に釈明を求めている。 この110番通報の「通知電話番号」は「090******」(「メモ」では番号が記載されている)とあり、信助さんの携帯電話から発信されたことになっている。そして、写真のように記録されている。

 

*110番情報メモの写真(メモの左上には「平成22年12月10日まで保存」とあるが、その下にも同じ日付が記載されている。これは「作成日」ではないかと思われるが、そうだとすれば、後から作成した疑いも残る)

 

 このメモを素直に読めば、通信指令センターからの情報によって、新宿西口交番の警察官が駆け付けたことになる。そして、「けんか・口論」の件を処理したことになる。警察から提出された音声によると、「お腹を触った」と言った女性と一緒にいた男性との相互暴行があったが、通信指令室ではその内容が聞き取れない。

 

信助さん 駅員に囲まれている状況なんですが。
通信指令室 いまどこにいるんですか?JRですか?

 

という通報で始まり、6分近くやりとりをしている。〈駅員に囲まれている〉のは、相互暴行が起き、駅員が信助さんを取り押さえようとしている様子を指していると思われる。しかし、通信指令室は、信助さんが通報している場所を特定してない。電話が切れた後に次のような会話がなされている。

 

上司と思われる男性 どのあたりかな?
通信指令室 何も言わないんですよ。JR新宿駅か京王線か聞いているんですけど。

 

 一審での証人尋問を振り返っても、「メモ」と合わないことがわかる。昨年3月9日の、新宿西口交番(当時)の警察官の証人尋問でのやりとりはこうだった。まず、警察官Hの証言だ。

 

被告代理人 当日の駅構内での喧嘩があるとどうやって知ったか?
H 駅員からの訴えです。直接、西口交番へやって来て、「喧嘩です。すぐに来てください」と言った。そのため、Sと一緒に現場へ向かった。
代理人 現場に到着すると?
H 原田さんは駅員二人に向かい合っていた。携帯電話を持って「駅員に囲まれている」と言っていた。囲まれているのではない。向かい合っていた。女性たちは近くに立っていた。

 

 Hの証言によると、信助さんの110番通報ではなく、駅員が直接、西口交番にやってきている。このとき、一緒に現場に向かったS警察官もこう証言している。

 

被告代理人 喧嘩をどう知ったのか?
S 駅員が交番にきた。
代理人 駅員はなんと?
S 「すぐそこで喧嘩をしている。一緒にきてほしい」。
代理人 それで?
S 私とHと2人で駅員についていった。

 

 つまり、HとSの2人の警察官は西口交番にやってきた駅員の訴えによって、「けんか・口論」を知ったのだ。信助さんの通報によって警察官が現着しているかのような「メモ」の記録とは整合性がない。「メモ」通りであれば、「けんか・口論」の現場に警察官が向かったのは信助さんの通報によるもの。信助さんの通報を受けたものではないとすれば、メモは虚偽の事実を記載している疑いが出てくる。

 

弁護団は「メモを読んでいると矛盾だらけ。メモの中が工作されているのではないか。しかも、110番通報は5分以上していることになっている。メモではよく整理されているが、信助さんの110通報では現場を特定していない。そのため、指令が出ているはずがない。信助さんが訴えた内容は、警察官に伝わっていないのではないか」としている。

 

 この点について、新たに、当時のJR新宿駅助役の一人を証人申請をした。当時の駅の対応について証言をしてもらうのが狙いだったが、申請は認められなかった。

 

 ちなみに、新宿署は、信助さんの死後、痴漢を訴えた女性らと裏付け捜査として、現場検証を行い、都迷惑防止条例違反で書類送検している。一旦は、被害を訴えた女性が、服装が違うために信助さんではないとして、以下のような上申書を提出していた。

 

 <私は御茶ノ水駅で飲食した後、中央線各駅停車新宿駅のホームの階段を降りるとちゅうに、スーツを着た男性に腹部をまさぐられ、その男性をつかまえました。その後友人男性と駅員とつかみ合いになりました。私はこの件において、男性にあやまっていただきたいです。被害届を出すつもりはありません>

 

 しかし、一転して、10年1月、被害届を提出した。供述調書にはこう書かれている。

 

 <階段を降りて行く途中、逆方向から階段を上って来た男女数名がいました。私の記憶では、この中に、濃いグレー色のスーツ姿の男性が目に入ったのです。この濃いグレー色のスーツ姿の男性が私と擦れ違い様に、右手を伸ばし、私のお腹あたりをワサ・ワサという感じで軽く撫でて来たのです>

 

 実際、何があったのかを証言しもらうために、痴漢を訴えた女性と、一緒にいた男性二人の証人を申請したが、裁判所は却下した。

1月31日口頭弁論では、110番通報メモが書き換えられた可能性について、裁判長が「修正が可能なのか?」と尋ねたが、東京都の代理人は「できない」と答えた。この裁判では、信助さんが記録していたICレコーダーや携帯電話から判断できる時刻と、東京都側が提出している証拠の時刻が合わないことが多い。ただ、誰が何をしたのかという点は裁判で明らかになってきている。

 

 信助さんが亡くなってから6年が過ぎた。月命日にはお墓詣りを欠かさない尚美さんは「こうした裁判では勝訴することが少ないが、息子の事件がどういうものかを多くの方に知っていただき、裁判をしたおかげでわかったこともあった。裁判の意味はあったと思う」と話していた。

2017.01.31 Tuesday | 社会 | comments(0) | trackbacks(0)
漫画家志望青年の自殺はバイト先のパワハラが原因か?
漫画家志望青年の自殺は、バイト先のパワハラが原因か!?

 2012年12月24日。松原篤也さん(当時19歳)の遺体が東京湾・日の出桟橋(港区)付近で見つかった。入水自殺したと見られている。アルバイト先「ケイ・アンド・パートナーズ」(本社、東京都新宿区)での過度な叱責、つまりパワーハラスメントがあったためではないか。そう思った両親は14年11月、同社を相手取り、損害賠償請求訴訟を起こした。17年1月20日、東京地裁(鈴木正紀裁判長)で結審した。判決は3月17日。

●直前まで勉強の計画を作っていた

 原告側の最終準備書面によると、篤也さんは漫画家になるための勉強をするために宮崎県から上京した。生活のために、12月11日、同社でポスティングの仕事を始めたが、4日目・12月14日、チェック部門の従業員Yに、仕事の不正を指摘され、叱責をされた。その直後に篤也さんは自殺した。

 篤也さんは絵の勉強についての計画表を作り、進捗を書き込んでいた。また、翌13年3月までは生活のために仕事を優先する決意も書かれていた。自殺9日前には炊飯ジャーを買い、冷蔵庫も12月半ばに配達してもらうための手付を支払っていた。自殺8日前にはタオルホルダー、トイレマット、便座蓋カバー、便座U型カバー、掃除セットなどを揃えていた。前日は、画材専門店「世界堂」で筆記具を買っている。つまり、これらの生活を準備し、特に自殺の理由が見つからない。

●直前の出来事は過度な叱責。遺書には「もう疲れた」

 警察によると、14日から15日の間に入水し、24日に遺体となって発見された。松原さんはケータイにメモ機能を使って遺書を残している。

 「皆さんご迷惑をおかけしました。自分には何事にも根性が足りなかったようです。もう疲れました・・・許してください、許してください」

 自殺直前の出来事で明らかになっているのは、12月14日、監督する立場の従業員Yから、不正を理由に叱責を受けたことだ。同社では、過度な叱責にならないようなルールやマニュアルの作成しておらず、担当者の場当たり的な対応に任せきりになっていた。そのため、暴言や脅迫的な発言などが取られ、篤也さんは正常な判断量を失い、自殺したとしている。原告側はこれが安全配慮義務違反になると主張する。

●被告はパワハラを一切否定

 被告側は、篤也さんに対して、死を決意するようなパワハラをした事実は一切ないと反論する。被告側の最終準備書面よると、チェック部門の従業員Yが12月14日に配布状況をチェックしたところ、配布予定の2750枚のうち、500枚しか配布されていなかった。Yは篤也さんを呼び出した。結果、不正を認めたという。「本当に謝罪する気があれば、明日一緒に行ってあげるから、会社の方に10時にきてください」と言うと、篤也さんは「必ず行きます」と答えたという。

 この呼び出しの際、Yの証言によると、篤也さんとの距離は3メートル。そして、会話の大きさは特に大きな声ではなく、普通の大きさであったこと、特に時間を取ってない(20分)というものだったが、原告側は、証言通りの会話内容であれば20分もかからないし、叱責するのに3メートルという距離は不自然であり、信用性を問題視し、「何かの真実を隠蔽するために、かたくなに創設したストーリーを死守している」とした。

 従業員Yの証言の信用性は争点の一つだ。被告側は、被告代理人からの事情聴取と法廷での証言がほぼ一致していること、陳述書とも矛盾しないことを理由に信用できるとした。その上で、従業員Yが、篤也さんに対して、丁寧語を使い、怒鳴りつけることなく普通に話していたこと、暴力を振るわなかったこと、ことさら不正を責め立てることをしてない、と主張している。
 
●同じ会社でアルバイトをしていたMさんの証言

 原告側は、同社でアルバイトをしていたMさんの陳述書を提出した。Mさんの証言によると、不正を見つけると監督者は暴言を浴びせる。翌日、頭を丸めて本社に謝罪に行くと、そこで暴行を受け、法外な金銭を要求された。そして「お前が逃げようが、首をつって死のうが、親に請求する」と脅されたという。

 ちなみに、父親の宏さん(53)によれば、篤也さんの墓前でMさんは「もしかしたら(自殺した篤也さんは)僕だったかもしれない」と言っていたという。

 一方、被告側は、同社で働いていたMさんの証言は、匿名であり、名前を明らかにしていないことを指摘している。Mさんの証言内容が真実であるかを調査したこともないとして、信用性を否定している。Mさんの証言も争点の一つと言えるだろう。

●母親の陳述 不安と応援の気持ちで送り出した

 この日、鈴木裁判長は、原告であり、篤也さんの母親・幸美さん(50)の陳述を認めた。まず篤也さんの性格や人となりを話した。高校時代には、アルバイトがきつくても我慢してきたという。

 「高校の頃、自分が選んだ高校が納得いかず、宮崎から福岡に出て、一人暮らしをし、マクドナルドで早朝にアルバイトをしながら、高校を卒業しました。自分のことをコントロールしながら、辛抱強く生活しつづけたことに、我が子ながら偉いなと思っていました」

 また、宮崎県から上京する夜行バスの中から、篤也さんと両親のやりとりを振り返った。母親として、息子を東京に送り出すことへの心情を述べた。この証言を聞く限りでは、家族関係の中に自殺の理由は見当たらない。

 「東京で漫画家になる勉強をしたいと言ったときも、強い信念を持っているのだろうなということと、また同じように辛くても頑張って暮らしてていけるのではないかと、不安と応援の気持ちで送り出しました。上京する夜行バスの中で、篤也は何度もメールを送ってくれました。親へのいたわりか、心細さの表れかと案じながらも、篤也が東京に着くまで、私たちも一緒に緊張しながら大都会に近くような気持ちで、ケータイを握りしめた夫と一緒に朝を迎えたことを思い出します。住む場所を見つけた、仕事見つけたと、その都度メールが届き、いよいよ篤也の夢のスタートラインについたんだと、がんばれ、と応援する気持ちでいっぱいでした」

●篤也さんが遺体で発見後、バイト先へ「チラシは見つかりましたか?」

 篤也さんと連絡が取れなくなったのが12月14日。それ以後のことについてはこう話した。

 「何日も連絡が取れなくなり、まさかと思いながらも不安になりました。警察にも行きましたが、手がかりがありませんでした。いったん夫は宮崎に戻り、私は篤也のアパートに残りました。帰ってきたらすぐにご飯を食べられるようにと、食事の支度もできるように準備していました。ところが、連絡があったのは湾岸警察署から。東京湾で篤也らしい遺体があがったという電話でした。忘れもしないクリスマスイブでした」

 篤也さんの帰宅を待ちわびていた幸美さんは、現実を突きつけられた。その後、何があったのか知りたいと思い、事情を聞こうとアルバイト先に向かった。幸美さんの証言通りであれば、同社は人の命よりもチラシを心配していたことになる。

 「“あの子に何があったんですか”と聞くと、“チラシはありましたか”との答えです。“息子が死んだんですよ。あの子に何をしたんですか”と必死に食い下がりましたが、“不正をしたから指導をしてその翌日会社に来なかった”ということを教えられただけでした。そして“そんなに大切な子ならなんで東京なんかに出したんですか”と軽くあしらわれました」

●真実を知りたい

 何があったのかを、真実を知りたいと考えていると、偶然、Mさんと出会う。

 「M君は、仕事をさぼったら、親に法外な金を請求すると脅されて、翌日、社長に謝りに行くと、そこで暴力を振るわれ、親にお金が請求されることのないように、ここで一生奴隷のように働くしかない、もう夢も叶えられないと、絶望的な気持ちでいた、ということでした。私たちはこの話を聞いて、篤也はチェック係に叱責され、痛めつけられたに違いないと思いました。そうでなければ、その直後に自殺する理由がない」

 同じバイト先で働いていたMさんの証言で、同社は、サボったことに対し、過度な叱責をするパワハラ体質があるのではないかと感じている。

 「裁判を起こしてから一年以上が経ちました。真実を知りたい。その一心で毎回裁判に足を運んでいます。どうか私たちに真実を教えてください」

 閉廷後、陳述をした幸美さんは、

 「これまで声をあげられずにいた人もいると思います。お悔やみおないし、篤也がいなくなったときには連絡もないし、探しもしていない。今のままではいけない。会社には反省していただきたい」

 と取材に答えた。
 
 

 

2017.01.25 Wednesday | 社会 | comments(0) | trackbacks(0)
トライアンドエラーが続く”介護ロボット”活用の現場

 

 高齢者福祉の現場では、ロボット技術を利用する試みが広がっている。経済産業省は開発業者に、厚生労働省も導入をする施設に助成金を出している。介護ロボットの“いる”施設には福祉業界だけでなく、行政やロボットメーカーも見学に訪れている。介護ロボットは現場をどのように変えていくのだろうか。

 

●職員が仲介しながら活用

 

 “今日もがんまりますので、よろしくお願いします。拍手!”

 デイサービスでは、挨拶する人型のコミュニケーションロボット「パルロ」を利用者40人が囲んでいた。周囲では介護スタッフが見守る。場所は、横浜市営地下鉄・下永谷駅から徒歩3分のところにある、社会福祉法人同塵会(松井住仁理事長)の、特別養護老人ホーム「芙蓉園」(横浜市港南区、小林央施設長)。

 パルロが挨拶後に拍手を促すと、利用者たちは大きな拍手を送った。その後、「夏は来ぬ」の歌を歌いながら、手足を動かす。“一緒に踊ってください。一緒にですよ”とパルロ。利用者は、職員に促されながら、パルロの動きを真似て、利用者たちは歌いながら、踊っていた。ただ、パルロが反応しやすい言葉を利用者が使っているわけではないため、職員が仲介している場面もあった。

 “やったね、いい感じです”

 その後も軽い運動をしたり、クイズを出題した。

 “最初は、お魚のサンマについての問題ですよ。サンマの塩焼きは美味しいみたいですよね。サンマは春に食べるのが一番美味しい。○か×で答えてください”

 こうしたクイズは頭を使うために、認知症の予防効果も期待できるとされている。介護ロボットとして、最も注目を浴びているのは、人型の介護ロボットだろう。同施設は、横浜市内で最も古い特別養護老人ホームだ。現在は、介護職員の負担軽減や人材の安定的な確保、介護サービスの質の向上を目的に、多様な介護ロボットを導入している。

 

●「見守り支援システム」は負担軽減に期待

 

 神奈川県では2015年6月、「らくらく介護宣言」をした。その中で「使おう!」という項目において、「新たに介護・看護の現場で役立つと期待されるロボット・機器の導入を進めます」とし、「学ぼう!」では「介護・看護職を中心とする保健医療福祉の専門職全般を対象に、人の力のみで抱え上げない介護・看護技術の普及を進めます」として、介護の現場でロボット・機器の普及を目指すとした。

 同県では16年、介護・医療分野への介護ロボットの普及を行う「介護ロボット普及推進センター」を立ち上げた。同施設などが応募し、事業協定を結んだ。同施設では、介護現場での人材不足や高齢者の増加の中で、介護ロボットに期待をかける。当初は「介護は人の温もりがあってこそ」と、導入に違和感を持つ職員もいたが、施設内でプロジェクトチームを作り、職員に理解を求めてきたという。

 同施設で導入したロボットは7種類。タテゴトアザラシの赤ちゃんをモデルにしたメンタルコミットロボット「パロ」、コミュニケーションパートナーロボット「パルロ」、ロボット掃除機「ルンバ」、スマイルサプリメントロボット「うなずきかぼちゃん」、職員の介護作業を軽減化する「スマートスーツ」、手すりを持って歩行を支える「電動歩行アシストカート」、ベットのマットに敷かれた検知センサーで、転倒や転落を予測し、アラームで知らせる「見守り支援システム」だ。

 このうち、介護者にとって最も負担軽減となるのは「見守り支援システム」だ。従来の、ベッドから離れたときなどに作動するセンターよりも優れている点は、Wi-Fiでインターネットにつながり、システム内でログが記録されることだ。これまでは職員が記録していたが、正確に自動で記録される。

 そのため、一人ひとりの日常生活のリズムを正確に把握できる。例えば、入所者が深夜にトイレに行く時間を把握でき、介護職員がサポートをしやすくなる。施設としても「最も期待したい分野」としている。しかし、Wi-Fiを各フロアに設置したり、センサー付きのマットが高額であることなど、現場への普及には初期費用という課題がある。

 

●介護スタッフがロボットから学ぶことも

 

 人型ロボットのパルロは受付にも置かれ、来訪者にも挨拶している。高齢者にとっては、喋り方は早いのではないか?との指摘もされるが、「最初はもっと遅かったのですが、(施設を利用する高齢者は)介護が必要なだけで、話は聞き取れます。レクレーションのときは座っていますから」と小林施設長。ロボットメーカーのプログラム開発者たちも、実際にレクレーションを見学して、高齢者の会話やテンポを把握、修正した。その結果、現状のスピードになった。メーカーにとっても、現場を知ることはプログラムを修正しやすい。

 ロボットを受け入れるのに男女差があるのだろうか。

 「男性の場合は一般的に、人に対してでも、女性よりも興味を示したりしないし、心を開かない傾向があります。ロボットに対しても同じです。しかし、片付けを忘れていたときに、ふとした時間に、普段無口な人がパロを撫でているということもありました。中には、職員に対してよりも心を開く人もいます。ただ、ロボットを嫌いだったり、興味がない人に無理やり押し付けても意味がありません」(小林施設長)

 ただ、パルロにレクレーションの全部を任せることはできない。ましてや人を介護をすることができない。そのため、ロボットをどのように使うのかは職員がどう介護サービスを考えているのかにかかってくる。パルロは、インターネットを通じてアップデートしていくため、いつのまにか、新しい曲が入っているという。振り付けもするため、職員もそこで学ぶことがあるという。

 癒し効果という意味では、パロは最適だ。アニマル・セラピーは導入したことがない同施設ではあるが、

 「動物の場合、衛生面で問題になりますが、ロボットの場合は、衛生状態は保つことができます。また、動物の場合は死んだりすると喪失感がでますが、ロボットはそうしたこともありません。例えば、夕食前に落ち着かなくなる入所者がいましたが、その時間帯にパロを抱かせました。すると、落ち着くようになりました。AIやロボットの特性を職員側が把握してないと宝のもちぐされになります」(同)

 あかちゃんのぬいぐるみのような、うなずきかぼちゃん。一方的に「ねえねえ。おかあさん、とんとんして」などと呼びかける。「おかあさん」を「おばあちゃん」、あるいは「おとうさん」「おじいちゃん」に設定することもできる。ただ、パルロと違って、相手の会話にあわせた会話はできないが、スキンシップをすることでコミュニケーションが成り立つ。

 「職員は介護ロボットを『自分たちの仲間だ』と思うようになりました。しかし、現状、介護ロボットは人の心までは把握できません。食事介助もできません。(人による)介護の隙間を埋めるための一つのアイテムです」(同)

 

●ロボットが入所者に挨拶。部分的に利用

 

 一方、横浜市栄区。JR京浜東北線・本郷台駅から10分弱の場所に、株式会社インシーク(竹内洋司代表取締役)が運営する機能訓練型のデイサービス「ARFIT」(アルフィット)がある。集合住宅ビルの一階にある。まるでフィットネスクラブのようにも見える広い空間だ。

 このエリアに開設したのは理由がある。横浜市を選択したのは医療機関の連携ができたことだ。また、栄区にしたのは、市内で最も高齢化している行政区だからだ。市全体では23.1%だが、栄区では28.9%だ(15年9月現在)。

 朝9時ごろ。竹内さんが利用者たちを送迎してきた。室内に入ると、パルロが出迎える。“おはようございます”と繰り返す。これは事前に、スタッフがパルロを“お出迎えモード”にしていたためだ。

 機能訓練型のデイサービスのため、筋力トレーニングが中心のサービスをしているが、パルロは、そのトレーニングの導入部分の軽い運動のときに“登場”する。そのときはスタッフがモードを切り替える。ただ、パルロだけで運動を行うわけではない。横にスタッフがついて、常に利用者とコミュニケーションをしながら指導している。その意味では、介護スタッフの仕事を軽減させているわけではない。あくまでも、トレーニングの導入部分で使っている。

 

●ロボットによる介護をどう位置づけるのか

 

 ティータイムが終わると、「お口のエクササイズ」というメニューがある。スタッフが主導する「早口言葉」のエクササイズの前に、大きな声を出すことをするが、そのときにパルロが活躍する。「パタカラ体操」だ。パタカラ体操は、口腔体操の代表的なもの。食べ物を上手にのどの奥まで運ぶ動きは加齢とともに落ちてくる。それを鍛えるもので、食事前にすると効果があると言われている。

 「パルロの、パ」

 とパルロが言うと、利用者も続いて声を上げていた。

 介護施設の中には、ロボット導入に否定的な施設もあるが、竹内さんはこう話す。

 「施設自体が新設のため、ロボットの導入に抵抗がある職員はいません。ロボットが介護スタッフの仕事を軽減させているわけではないですが、運営側がどのようにロボットを位置づけているのか、という考え方次第ではないでしょうか」

 では、その考えとはいかなるものか。

 「ロボットの導入は、利用者のコミュニケーションの一つとして位置づけています。AIやテクノロジーによって、これまでにない介護を目指そうと思っています。ただ、まだ施設としてロボットを十分に使いこなせていません。当初は積極的に利用者にロボットを介入させていく方針でした。しかし、ロボットに抵抗がある利用者もいます。そのため、休憩やティータイムでも、無理やり、利用者の前に置くのをやめました。まだ、どのように活用していくかは課題になっています」

 

●試行錯誤しながら個別のニーズを把握する

 

 「ARFIT」ではオーダーメイドの機能訓練をしている。個別のニーズ・体力に合わせて、運動時の、負荷の量、掛け方を変えている。そうした個別のプログラムの一つとして、認知症やうつ病の人とロボットのコミュニケーションが有効になることも考えている、という。

 「認知症の予防という観点でのロボットの利用は、精神医学の中でもまだ新しい分野です。ロボットと話すことで認知症の予防ができるのではないかと考えています。まだ見えていない価値を、経営側がどのように付加価値を与えていくのかということにかかっています。いろんなことをしながら、トライ・アンド・エラーでしていくしかありません」

 人型の介護ロボットが、人にとって変わるということも言われているが、そこまでのロボットはまだ開発されていない。現状は、介護職員のサポート役といったところだろう。介護ロボットと利用者の交流は、まだ活発だとはまだ言えない。友達登録をすれば、人を認識し、名前を呼ぶこともあるが、まだ人が醸し出すコミュニケーションの雰囲気までは達していない。まだ「人」の代わりはできないのだ。ただ、今後、ロボットのそのものの性能やAIが向上したり、プログラム開発が充実していくと、介護サービスの中に人型ロボットとの関係も変化していくことだろう。
 

2017.01.20 Friday | 社会 | comments(0) | trackbacks(0)
【傍聴】「女性だから顔を傷つけたくない」〜渋谷・バレエ教室女性講師親指切断事件

 東京都渋谷区渋谷3丁目のバレエスタジオ内で、女性講師の親指を工具を使って切断したとして、傷害罪に問われている住所不定、無職の橋本浩明被告(41)の被告人質問が東京地裁(菅原暁裁判長)で開かれた。橋本被告は「殴る蹴るを考えた」としながらも、死亡に至る危険もあることから、指の切断という方法にしたこと、また、逮捕後に「やりすぎ」と考えるようになったことなどを証言した。

●あいつのせいでこうなったんだ!

 事件が起きたのは16年7月6日午前8時40分ごろ。バレエスタジオ内で、橋本被告は20代の女性講師に馬乗りになり、首を絞めて失神させた。その上での右手の親指を、金槌とタガネを使って切断した疑いで起訴されている。

 橋本被告は14年11月、同スタジオに生徒として入会した。女性講師が指導するクラスに入り、スタジオの発表会で「ドン・キホーテ」をメンバー七人と一緒に踊るために練習していた。しかし、15年8月12日に行われた補講の連絡が橋本被告にはなかった。このため、橋本被告は怒りを抱くようになった。講師に「自分だけ直接連絡を受けていないのはなぜか?」と問いただした。このことをきっかけに橋本被告と講師との関係が悪化した。その後、10月、経営者からは退会を言い渡された。

 17年1月6日の被告人質問で、橋本被告は、怒りが収まらない理由を証言した。

 「退会処分になったことは理解しているが、退会になる理由を教えてほしい、と経営者にメールをした。しかし、“(被害女性の)A先生が怖がっている”という当初の理由とは違って、“他の生徒たちが怖がっている”というものだった」

 納得がいく返答がないために、その後も経営者にメールをした。すると、「もう会員ではないので、スタジオに来たら警察に通報する」との返答があった。それでも退会理由を知りたいと思った橋本被告と経営者のやりとりが続く。橋本被告は「はっきりとした理由があるのなら、メールで言うなりすればいい。理由がないから説明できないのではないか。よくここまでバカにしたものだ」と思うようになる。接客業だった橋本被告は、このことでイライラしていることもあり、仕事をやめる。

 ただ、橋本被告は、怒りを抑える努力をしなかったわけではない。16年2月末から3月初めに、ロシアのマリンスキー劇場へバレエを観に行った。好きになったバレエを観れば、感情が和らぐと思ったのだろうが、橋本被告はこう証言した。

 「バレエを見ても“綺麗ですね”という程度の感想しかなかった。嫌なやつらを想像してしまって、バレエと結びついた。バレエが好きじゃなくなったのかな、と思った。他のバレエ教室に行くことも考えられない。あいつ(講師)のせいでこうなったんだ。あいつが全部悪いと思うようになった」

 その後も気分転換をしようと、5月にはインドに旅行へ行く。しかし、イライラ感を抑えることができなかった。弁護人に「心療内科や精神科に行くことは考えなかったのか?」と問われ、橋本被告は「考えなかった。一度も行ったことはないし、原因ははっきりしているので、行っても仕方がないと思っていた」といい、仕返しを考えるようになっていく。

●女性だから顔を傷つけたくない...

 それにしても、仕返しがなぜ「切断」という方法だったのだろうか。

 「何かしらの方法で仕返しをしようと思った。ぱっと思ったのは、殴る・蹴る。しかし、(講師とは)体格差がある。殴る・蹴るでは、(講師が)死んでしまうかもしれない。死んでしまってもいいほどの怒りではない。そのため、殴る・蹴るを外した。死なないという前提であれば、刃物で傷つけること。何かを切るということを考えた」

 切り落とす箇所はなぜ「親指」だったのだろうか。

 「講師は女性だから顔を傷つけたくない。足はバレエをするには必要。そこまではやりたくない。命に別条がないところでいえば、手か。小指がいいかと思った」

 橋本被告は思いついたのは小指の切断だった。実際、事件当日、講師の首を絞めて、失神させた後、タガネを小指に当てている。しかし、実際に小指に当ててみると、イメージと違ったようだ。

 「(講師は)仰向けになっていた。手を切ることは決めていた。タガネを小指に当てた。しかし、歯の幅が広くて、薬指にもかかってしまった。2本の指を切断することは考えていない。そのため、親指に当てた」

 親指を切断することになったのは、タガネの形状によるものだった。親指にタガネをあてて、それを金づちで打った。3回目に打ったときに、抑えていた自分の指を金づちで打ってしまったという。それだけ「興奮状態だった」と思ったという。その後も、何度か、金づちでうち、最終的に親指を切断した。

 切断し終えると、橋本被告は講師を起こした。そして110番通報をしている。

 「スタジオから110しました。まずは救急車を呼んでほしいと伝えた。そして、何があったのかを伝えました。場所や名前を聞かれたので答えました。電話の最中、講師がスタジオのドアに向かって歩いていたので、“外に行っても何もない。救急車が来るので待っていればいい”と伝えた」

●相談していれば、別の結果になった?

 仕返しを終えた橋本被告は、どう思ったのだろうか。

 「犯行前も直後も、当然の仕返し、報復だと思っていた。しかし、刑事さんや検察官に、“怒る気持ちはわかるが、やりすぎではないか”と言われた。法律の専門家だからそう言うのかと思ったが、留置所でも“やり過ぎ”と言われた。専門家ではない人たちにだ。みんな同じことを言う。やりすぎなのかな?と考えるようになった」

 今はどう思っているのか。

 「犯行前は、すべての手を尽くしたと思っていた。それ以外の方法は思いつかなかった。今考えると、自分の心理状態のプロに相談していれば、別の結果になったのではないかと思う」

 16年12月、親指を切断させられた講師の女性が証人尋問に応じた。女性は法廷とは別室で証言。映像や音声をつなぐビデオリンクを使った。女性は指の接合手術を受けたが、医師からは左手と同じ状態には戻らないと言われたという。「私にとっては、バレエとピアノは20年以上、人生をかけて積み重ねてきたこと。それを被告人の勝手な思い込みで崩されてしまった」と証言した。これを受けて、橋本被告は、以下のように話した。

 「前回の証言を聞いたが、現段階では、切られた親指は思うように動かないと言っていた。以前は、声が攻撃的にも聞こえたが、証言では、そうではなくなっていた。心理的にも衝撃を受けたのだろうと思う。今はやらなきゃよかったと思っている」

2017.01.06 Friday | 社会 | comments(0) | trackbacks(0)
悩める東京都知事選。誰に入れる?それとも...
「原発の問題以外は、誰が都知事になっても、たいして違いがない。」

小泉純一郎元首相「原発問題以外はたいして違いがない」【都知事選】(ハフィントンポスト日本語版、1月23日)
http://www.huffingtonpost.jp/2014/01/23/tokyo-gubernatorial-election-2014-junichiro-koizumi_n_4649274.html

こう小泉純一郎・元総理はいいます。2月9日投票の東京都都知事選挙で、細川護煕候補の応援演説での発言です。

いわゆる「脱原発候補」とされているのは、細川候補のほか、宇都宮健児候補です。もちろん、インディーズ候補にも「脱原発」はいます。

小泉元総理は、過去の郵政民営化を問う選挙の際、改革に賛成する勢力と抵抗勢力とに二分化を行ないました。そして、あたかも“抵抗勢力”が利権にまみれ、政治改革を邪魔する勢力というレッテル張りに成功しました。

今回も小泉元総理は脱原発と原発推進派との闘いにしたてようとしています。もちろん、そうした側面はあります。毎日新聞によると、小泉元総理が主張する「脱原発」について危機感を募らせている経産省幹部の動向を伝えています。

核のごみ最終処分場:「シナリオ」小泉発言機に急加速(2月2日)
http://mainichi.jp/select/news/20140202k0000e010117000c.html

私が「反原発運動」にかかわったのは90年頃です。当時の私のイメージは、「反戦・反核(兵器)・反原発」といった1セットかな。その意味で、「反原発」がイコール、「反戦」かどうか、「反核」かどうかは問われるところですが、細川・小泉連合の主張は不透明です。ただ、「脱原発」という方向を自民党の議員が言いだすとは、当時は夢にも思いませんでした。「東京電力・福島第一原発の事故」という多大な犠牲を支払いましたが、保守側も「脱原発」に目覚めるきっかけになりました。皮肉ですが、一歩前進と言えるかもしれません。

ルポライターの鎌田慧さんは、こう書いています。

「細川さんは脱原発を公約の第一条に掲げていることもありますが、とにかく、安倍の凶風を止め、戦争をさせたくない、という思いからです、とこたえられました。
もしこの選挙で、安倍が勝てば、彼が今まで推してきたすべての悪行(集団的自衛権承認、秘密保護法強行採決、辺野古米軍基地建設強行、武器輸出解禁、原発輸出策動、内閣法制局長官解任、NHK会長指名など)がみとめられ、憲法改悪まで一気にすすみます」

なぜ、脱原発候補の統一が必要なのか
http://politas.jp/articles/54

しかし、細川さんから「反戦」のイメージがないのは私だけでしょうか?

もちろん、「脱原発」の一致点で、原発推進派・再稼働賛成派を打ち破る選挙という位置づけも可能だと思います。しかし、宇都宮候補もいるために、事実上、「脱原発」票は二分することが確実視されます。しかも、有権者が「脱原発」が最優先の争点ではないと感じているようです。これをどう解釈するかですが、「既存マスコミ」を批判する人のなかには、「既存マスコミが争点をずらしている」と主張する人がいるかもしれませんね。

ただ、本当に、「脱原発」以外は、誰が知事になっても同じなのでしょうか。ということは、辞職した猪瀬直樹前都知事の路線を踏まえるということを意味します。猪瀬前都知事は、石原元都知事の路線を基本的には踏襲しています。それでいいのか?という視点が欠けています。

たとえば、教育問題をあげてみましょう。「日の丸・君が代」の強制に反対する教職員は、石原都政下で処分されました。「脱原発」以外は誰がやっても同じであれば、これも認めることになります。それでいいのですか?また、養護学校の性教育の自粛についても、同じことが言えます。

青少年政策についても、青少年健全育成条例でのマンガ規制についても、前回の条例改正の評価は同じなのでしょうか?一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)が行なったアンケートでは、「改正内容や、議論のプロセスは妥当であったか」「今後改正するとすれば、どのような方向性であるべきか」を聞いている。

細川候補は「妥当であった」「一部青少年に似つかわしくない表現のものがあり、一定の配慮は必要」「適宜議論して参りたい」としている。一方、宇都宮候補は、「妥当ではなかかった」「おまりにも大雑把な議論でした。また表現の自由を脅かしたと認識」「表現の自由を重視すべき。条例そのものを見直して、子どもの権利条例を制定」としています。青少年政策はまったく逆の姿勢となっています。

これでは「一本化」が模索された際、実現できなかった理由がわかります。かつて自民党の一党支配を崩したのは、細川政権でした。当時は、非自民・非共産連立政権とも呼ばれました。かつての「社公合意」にも似ていました。社公合意とは1980年代前半に協議されたもので、いわゆる社公民路線および共産党を排除する政権高層でした。社共共闘を事実上崩壊させたものです。

ただ、今回の選挙で、「脱原発」か否かが最重点の、そして切羽詰まった争点になっていれば、一本化を模索したり、「脱原発」の一致点で勝てる候補を見つけ出すことが必要になります。しかし、現実に、世論調査では最大の争点にはなっていません。「脱原発」のために、他を犠牲にできるのかどうかが焦点になります。脱原発のために、子ども施策を石原・猪瀬路線を踏まえる細川候補でいいのか、変更したい宇都宮候補でいいのかを、議論しなくてよいということになります。

もちろん、少子・高齢化施策で、特別養護老人ホームの入所待ち、または保育園の待機児童は、誰がなっても共通の課題となるでしょう。日本テレビでの討論会をみてみると、ここの点で大きな差はないように思われます。災害に強い街づくりも、必要に迫られる問題です。

しかし、猪瀬都政の置き土産である「都営バス24時間化」をどこまで推進していくのか、都立の小中高一貫教育校はどうするのでしょうか。この問題は都教委が、白紙に戻しています。そして、新知事の判断を仰ぐ、としています。

都立の小中高一貫、白紙に 猪瀬氏の「肝いり」構想(1月7日)
JUGEMテーマ:ニュース


こうした猪瀬都政の“置き土産”への評価、判断をどうするのか。これらの回答はいまのところ見えません。細川候補に投票する場合、「脱原発」以外は、事実上、信任することになります。一方、宇都宮候補に投票する場合、「脱原発」以外の施策を十分に読み解き、それが実現できるかどうかを有権者がチェックしていかねればなりません。さらにいえば、当選後に自民・公明が与党の都議会で実現可能性を模索できるのかどうかを考えなければならないでしょう。

各社の世論調査では、舛添要一候補がリードしています。舛添候補に入れるということは、都議会の半数を占める自民・公明と共同歩調を取ることが想定されます。その意味では都議会運営は支障がでないだろうと思われます。しかし、大きな改革はできない可能性があります。そればかりか、教育や青少年政策は、これまで通りの強権的なものを是認することになります。それでいいというのなら、舛添候補へ投票するか、投票所へ行かないという判断になるかもしれません。
2014.02.04 Tuesday | 社会 | comments(0) | trackbacks(0)
若者の自殺について
 月刊誌で若者の自殺について執筆することになりました。皆様の声を募集します。


  若者の自殺は、いじめ被害や虐待、不登校、親の離別、就活との関連が指摘されています。自傷や自殺を考えた方、お話を聞かせてください。自殺対策の青年期(30歳未満)を過ぎていても当時の話を含め聞かせてください。 
2013.07.31 Wednesday | 社会 | comments(0) | trackbacks(0)
【東日本大震災】「松の上を津波が超えるのが見えたんです」〜大川小学校より下流・尾崎地区の人たちの証言
●大川小よりも下流の地域
●かつての大津波を示す「やかん桜」
●津波を見てやろうと留まった
●逃げ遅れた人を助ける
●津波警報で引き返した理由は
●小学校に止まっていたバス
●橋を渡れず、「津波がくる」と言われて
●三角地帯で先生が誘導していた!?


 大川小よりも下流の地域

 石巻市尾崎地区。新北上川河口の追波湾と、長面浦との間にある集落で、牡蠣の養殖や刺し網漁をする漁師さんたちが住んでいる。石巻市との合併前は、河北町だった場所だ。河口付近にある長面海水浴場は、サーフィンでも有名な場所だ。防風林のためも松林もあったが、震災による大津波で流されてしまい、今は跡形もない。
 大川小学校の悲劇は伝わっていることから、小学校前の慰霊碑には多くの人が訪れる。しかし、大川小のある釜谷地区よりも先の長面・尾崎地区までは訪れない人が多い。先には道がないようにも見える。そのため、小学校よりも下流に進もうとは思わない人も多いのではないだろうか。
 震災後、私が長面や尾崎に初めて行ったときには、長面地区がまだ浸水していた時期で、途中まではかさ上げした道路ができていた。しかし、地盤沈下しており、道路と家の段差ができており、長面の街中にある家々の一階部分が浸水していた。そのため、尾崎には行けなかった。長面より先の尾崎地区の集落が目視できるようになるまでも、何度か訪ねてくるしかなかった。
 2年が経って稲荷神社まで行くことができるようになったが、その先は砂浜があったり、港があるが、道路が崩落しているために前に進めない。砂浜までは、寺「海蔵庵」の裏からのぼり、お墓がある丘まで行き、さらに下る道を徒歩で行くか、林道を進むしかない。しかし林道は急傾斜のために、四輪駆動でないと登れない。そのため、徒歩で行ってみたが、海水浴ができるのではないかと思えるほどの砂浜が広がっていた。
 案内してくれた人の話によると、以前はここに遠足できたことがあるという。しかし、最近ではゴミ処理場ができたこともあり、近づく人は減っていたという。
 この地域では浸水しているエリアが未だにあるために、水抜きをしている。水が引いたあとで、児童4人を含む行方不明者を探すことになっている。

この続きは、



 あるいは


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2013.04.01 Monday | 社会 | comments(0) | trackbacks(0)
vol.37 【東日本大震災】「家はあるはずだ」と思っていた。でも、現実ってそうじゃないんだな
 震災ときはみんなに助けてもらいました、ほんとに。避難所が孤立状態となり、クッキー二枚で三日間とか過ごしたという人よりはありがたかったですね。家族は、娘(当時小6)と両親と祖母の5人です。仮設は狭いので、私と娘、そして両親と祖母の二つの部屋に別れて住んでいます。生活していると荷物が増えますので、仮設住宅内が狭くなってきましたが、避難所よりはよいと思います。

 もともと家は海岸線から200mほどのところの国道45号線沿いにありました。近くには大谷駐在署がありました。やや高台になっていますので、まさかそこまで津波がくるとは思っていませんでした。

 3月11日の地震があったとき、私は気仙沼市南町で美容師の仕事をしていました。海が近いので、とりあえず、自分たちよりもお客さんを早く帰そうと思いました。薬品もあるので、そのままにはできないので、片付けたあと、自分たちも近くの高台に逃げました。本当に恵まれていたな、と思って。船着き場が近く、海が近いけど、逃げ場があったんです。

 あと、従業員3人だけで逃げたんです。従業員1人が「私たちは子ども達がいるから逃げなきゃいけない。」と言ったんです。「そうだね。とりあえず、逃げよう」ということになったんです。何もなければ、戻って来て、お店を掃除しようということになったんです。その一言があったから助かったんです。自分たちは一応、準備しました。こんなの何回もあっては困るんですけど。

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2012.10.14 Sunday | 社会 | comments(0) | trackbacks(0)
*有料メルマガ【売春防止法違反事件】なぜ、裁判長は主文を3回も繰り返したのか?
  東京地裁で9月10日、売春防止法違反事件(山田直之裁判長)の判決があった。被告人は男性4人で、うち1人は大麻取締法違反でも起訴されている。事件としては、特に目立ったものではない。

 実は、この日、私は間違って(?)、東京地裁に来てしまったのだが、せっかく東京地裁に来たのだから、公判を見て行こうと思ったのだ。私が裁判を傍聴する際のポイントはいくつかある。

 その日にどんな裁判が行われているのかはロビーに置かれた日程表で分かる。その中に「新件」と書かれたものがある。「新件」とは、第一回目の公判(刑事事件)、もしくは口頭弁論(民事事件)ということだ。継続して傍聴を考えるときは、こうした「新件」を探すと、その後も傍聴を続け、事件の概要がつかめる、というものだ。

 しかし、「新件」だとしても、何に関する事件なのか。この日も「新件」はあったが、いまいち、興味を抱く事件がなかった。

 もう一つのポイントは、証人尋問がされるものだ。しかし、どの段階で証人尋問があるのかは、その日程表だけではわからない。

 さらなるポイントは「判決」だ。「判決」の場合は、その事件そのものの審理が終わり、最終的な結論がでる場だ。ここでのポイントは、裁判長がなんと言うのか、に尽きる。ときおり、裁判長が説教をしたり、また、被告人に最後の一言を言わせる場合がある。裁判長の個性がでる場だ。そのため、事件そのものよりも、判決だけを傍聴する場合は、裁判長に目がいってしまう。

 この日もこの売春防止法違反事件は、最初で最後の傍聴だ。そのため、裁判長の個性に目がいく。

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2012.09.11 Tuesday | 社会 | comments(3) | trackbacks(1)

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